コンタクトレンズのネット通販が安いのはなぜ? 理由と安全性について書いてみる

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コンタクトレンズをリアル店舗で買うのとネット通販で買うのとでは大きな価格差があります。ネット通販の方がリアル店舗で買うより遥かに買えるのは、皆さんもご存知のことでしょう。

ネット通販だと、どうして買えるのか。そんなことを考えると、まず頭に浮かぶのが「ネット通販で売っているコンタクトレンズの質が低いから」という答えだと思います。その考えが一度も否定されなければ、そのまま「ネット通販で買ったレンズを使っているのは眼の安全のことを気にしない人たちだ」という結論ににたどり着いてしまってもおかしくはありません。

でも、その認識は正しいのでしょうか。本当にネットの通販のコンタクトレンズは質の悪い安い製品で、リアル店舗で取扱っている製品だけが良品なのでしょうか。

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コンタクトレンズのネット通販が安いのは粗悪品を取扱っているから?

結論から先に書きますが、「コンタクトレンズをネット通販で買うと安いのは製品の質が悪いから」という認識は間違いです。良質なネット通販ショップであれば、大手一般販売店と同じメーカー正規品を取扱っています。

ただし、世の中にはあまり良質とは言えないコンタクトレンズ販売店が存在しているのも事実です。これはリアル店舗にも言えるかもしれません。アイシティやハートアップなどの大手ならまず問題ありませんが、名前がまったく知られておらず、そもそも店の雰囲気からして怪しいお店も世の中にはたくさん存在します。

これと同じことがネット通販ショップにも言えます。ネット通販ショップの中でも、やはり信頼性の高い店とそうでない店が存在します。特にネット通販ショップはリアル店舗に比べお店の種類が多いので、お店選びは慎重に行なわなければいけません。

リアル店舗とネット通販ショップのあいだに価格差が生じるのはなぜか

さて、前置きが長くなりましたが、ここからは実店舗とネット通販ショップのあいだに価格差が生じる理由について書いていきます。

両者のあいだに価格差が生じる要因はいくつかありますが、もっともわかりやすいのは、両者の運営費の差によるものです。実際にお店を構えたくさんの人を雇うリアル店舗は運営して行くためにたくさんのお金がかかりますが、少ない人員で広いスペースも必要としないネット通販ショップは、少ないお金でお店を運営していくことができます。

一方、リアル店舗が利益を上げていくためには、商品の価格を高く設定するしかありません。人件費や場所代も、結局はレンズの売り上げから出すわけですからね。

リアル店舗がネット通販ショップに比べ高い理由は、レンズそのものの価格にさまざまな経費が上乗せされているから、と考えていいでしょう。

逆にネット通販ショップが安い理由は、薄利にしてでもユーザー数を増やして知名度を上げた方が、最終的な利益に繋がるからです。

いくらネットが普及した時代だとはいえ、ユーザーはまだリアル店舗の方に高い信頼をおいています。ネット通販ショップは少しでも価格を安く設定することで、それに対抗しているのです。

日本に出回っているレンズのほとんどは海外生産

また、流通経路の違いなども、両者のあいだに価格差が生まれる要因の1つです。

基本的に日本で販売されているコンタクトレンズは、ほとんどが海外メーカーの製品で、海外の工場で現地生産されたものです。皆さんの手元にあるコンタクトレンズのパッケージには日本語で注意書きなどがされていると思いますが、中に入っているブリスターケースに日本語は書かれてないと思います。

もちろん、シードなど日本企業が製造しているレンズなら話は別ですが、ジョンソンエンドジョンソンやクーパービジョンなど、海外に拠点を置くメーカーの製品には、箱にしか日本語が書かれていません。これは、日本に流通している海外メーカーの製品が、すべて海外の工場で作られていることのなによりの証明です。

日本に拠点を置く、コンタクトレンズネット通販ショップを見ていると必ず眼にするのが「国内正規品」の文字です。これについても多くの方が勘違いしてしまっていますが、国内正規品というのは、日本で作られたという意味ではありません。あくまで、日本で正規品として認められている製品、という意味なのです。アメリカの工場で作られていてもパッケージが日本語表記なら、国内正規品です。逆に、中身がまったく同じ製品でもパッケージが外国表記なら、それを国内正規品として売り出すことはできません。

実は、コンタクトレンズは中身だけの状態で海外から輸入されます。それを工場に運び込んで日本語表記のパッケージに梱包し、日本の製品として流通させるのです。

しかし梱包されたレンズがそのまま各店舗に出荷されるわけではありません。海外から輸入し、日本向けパッケージに梱包された商品は、一度「販社」と呼ばれる会社に納品されます。

販社とはメーカーから大量に商品をまとめ買いしている会社のことです。販社は商社から注文を受けると、対象のレンズを小売りにします。それを商社が買い取り、今度はそれを小売店が買い取るのです。

つまり、私たちがレンズをお店で買う前に既に3回以上の売り買いが会社同士で行なわれているというわけです。この流通の仕組みは「再販」と呼ばれます。

再販が行なわれれば、当然、そこには経費が発生します。実はこの再販というシステムは日本独自のものであり、日本の流通が複雑だと言われる理由になっています。もちろん、再販にかかる経費は私たちがコンタクトレンズの値段に上乗せされるので、消費者からしてみれば無駄以外の何物でもありません。

リアル舗の製品が少し高めの値段設定になるのはこのためです。一方、ネット通販ショップが安いのは、海外で梱包された製品を直接輸入しているため、再販の経費が一切かからないからでもあります。

「国内正規品」の表記のないネット通販ショップで買うと、英語表記のパッケージの製品が届きますが、上にも書いた通り、パッケージが違うだけで中身はまったく同じなのです。

とはいえ、質の悪いネット通販ショップは存在する

以上のことを踏まえると、一般販売店が取り扱っているコンタクトレンズと、ネット通販に流通しているコンタクトレンズには、製品としての差がないことがわかると思います。

とはいえ、すべてのネット通販ショップが同等のクオリティでサービスを提供しているかというと、そうではありません。

製品の質は同じですが、サービスの質は店によってピンキリ。これは、ネット通販に限らず、実際の店舗でも同じことが言えますね。

例えば最大手のアイシティや、エースコンタクト、ハートアップなどはさすがに質の高いサービスを提供していますが、世の中には、残念ながらそれに遠く及ばないショップもあります。

ネット通販においてもそれは同じ。質の悪いショップを選んでしまうと、在庫管理が悪かったり、発注から届くまでが遅かったり、最悪の場合、お金を払ったのに取引がすっぽかされたりといったことがあるかもしれません。

そういったトラブルに巻き込まれないようにするためにも、ネット通販を利用する場合、ショップの選択はとても重要になってきます。

トラブルに関することだけでなくとも、ショップによって、値段も大きく変わりますからね。品揃えや、届くまでの早さもだいぶ変わります。

でも、ネット通販を利用することに慣れていない、もしくは初めての方は、何を基準にショップ選びをすればいいのかがわからないと思います。

そこで当サイトでは、ネット通販ランキングというものを用意しています。レンズの品揃えや価格、届くまでの早さなど様々な観点からショップをランキングしているので、ショップ選びに自信がないという方には参考になるかと思います。

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コンタクトレンズネット通販ランキング