欧米では失明の原因の第1位になっている、加齢黄斑変性症。
日本ではまだ第4位ですが、ここ数10年でその患者が2倍に増えていることや、発症の平均年齢が下がっていることを考えると、近いうちに第1位になる可能性は十分に高いと言えます。
加齢黄斑変性症は、網膜上にある黄斑部が害され、視力の低下、視界のゆがみ、欠損が起こる眼の重病です。失明に至る前に治療で信仰を抑えることはできますが、一度なってしまうと、完全に症状を取り除くことは不可能だと言われています。
もっとも大切なのは、この症状を知り、的確に予防していくこと。
今回は、加齢黄斑変性症の概要や原因、予防法などについてまとめていきます。
加齢黄斑変性症とは
出典:サワイ健康推進課
加齢やブルーライトなどによる網膜への光ダメージにより、網膜の中心部である黄斑という箇所に障害が生じる病気です。黄斑とは人間の視力を司る重要な機関で、ここに障害が生じると以下のような症状が発生します。
- 視力低下
- 変視症(視界の中心部がぐにゃりと歪んで見える)
- 中心暗転(視界の中心部が真っ暗になる)
- 色覚異常(色がわからなくなる)
3に至る頃には、視力はほぼ0.1以下になっており、運転免許の更新はもちろん、比較的近い場所の字を見ることも難しくなります。さらに網膜が障害を受けると、失明にも繋がります。
加齢黄斑変性症の原因
加齢と共に、網膜の下にある網膜色素上皮細胞というところに老廃物が蓄積してきます。それにより間接的に黄斑が圧迫され、障害されることが原因と言われています。
また、肥満や喫煙などの習慣的要因や、紫外線(UV)やブルーライトなどのエネルギーの強い光によるダメージも発症原因として考えられています。
加齢黄斑変性症の種類
加齢黄斑変性症は、萎縮型と滲出型(しんしゅつがた)という2種類に大別できます。萎縮型は網膜色素上皮が萎縮することで起こり、滲出型は新生血管(本来あるべきでない血管)が網膜と網膜色素上皮のあいだに侵入することで起こります。
新生血管は細く脆いため、網膜内で破れて血液成分を漏出させます。網膜内で出血が起こると網膜は障害を受けます。
加齢黄斑変性症の治療
加齢黄斑変性症は、近年まで治療法のない難病でした。しかし医療技術が進んだことにより、滲出型のみ、いくつかの方法で治療ができるようになりました。
ただし、治療により視力が向上することはあっても、元のように正常な視力を取り戻すことはほぼできません。加齢黄斑変性症を完治させる方法はないということです。
治療には主に以下のようなものがあります。
- 薬物治療
- 光線力学的療法
- レーザー凝固
- 手術
加齢黄斑変性症の発見・検査
加齢黄斑変性症は、会社の定期検査などで異常を指摘され、その後の眼科受診で発見されるケースが多いです。眼科に別の目的でやってきて、そこで発見されることもありますね。
加齢黄斑変性症の検査には以下のようなものがあります。
- 視力検査
- アムスラー検査(方眼紙のようなものを見て見え方に歪みがないか調べる)
- 眼底検査
- 造影検査
- CT
造影剤検査やCTなどでない場合は、比較的簡単に検査が済みます。
検査を希望する場合は、事前に受診する予定の眼科ホームページを見てどんな検査が受けられるかを確認しておきましょう。機器の有無により特定の検査が受けられない眼科もあります。
加齢黄斑変性症の予防
予防方法には以下のようなものがあります。
禁煙
喫煙者は非喫煙者より加齢黄斑変性症になりやすいと言われています。喫煙者は禁煙することで発症のリスクを軽減できます。
食事
緑黄色野菜はルテインやビタミンを多く含むので加齢黄斑変性症の発症を抑えると考えられています。また、肉中心より魚中心の方が良いとも言われています。たとえば、青背の魚に含まれるDHA/EPAなどは眼の神経を守る効果があります。
UVカット、ブルーライトのカット
紫外線やブルーライトが加齢黄斑変性症の原因になる可能性も示唆されているので、それらをカットするメガネやコンタクトレンズを用いることで、発症のリスクを軽減することができます。
ブルーライト対策についてはこちら
サプリメント
ルテイン、アントシアニン、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性症を発症しにくくなることがわかっています。逆に、加齢黄斑変性症が発症した人にはサプリメントの内服が強く勧められます。
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参考
当記事作成にあたり、以下のページを参考にさせて頂きました。