コンタクトレンズは、どれだけ柔らかく性能が良いでも、人体にとっては異物以外の何物でもありません。付けるのと付けないのどちらがいいかと言われれば、当然、後者になります。眼の健康を考えるなら、コンタクトレンズで過ごすより、眼鏡で過ごした方がいいでしょう。
しかし、コンタクトレンズは眼鏡にはない様々な利点があります。たとえば、視界が広いこと、ほとんど裸眼に近い状態で過ごせること、激しいスポーツ中でも使えることなどがその例です。長くコンタクトレンズを使ってきた方にとっては、もう、コンタクトレンズのない生活なんて考えられませんよね。
コンタクトレンズは付けない方がいい。
でも、付けないわけにはいかない……。
そこで今回は、眼の健康を重視したいコンタクトレンズユーザーの皆様のために、現役の眼科検査員である管理人が、1day、2week、1monthのソフトコンタクトレンズの中からできるだけ目にかかる負担が少ないと思われるレンズをピックアップしまとめてみました。レンズ選びの際の参考としてお役立てください。
1day
プロクリアワンデー
- 生態模倣素材MPCにより潤いが持続
- 滑らかなエッジにより涙液交換がスムーズ
- 非シリコンなので酸素透過性は低め
非シリコン(古い素材)のレンズなので後述するシリコーンハイドロゲル素材のレンズと比べると酸素の通りが低いですが、それ以外は高水準。シリコンレンズの付け心地が苦手という方におすすめ。
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デイリーズトータルワン
- シリコン性1day
- 156Dk/Lという1dayで最も高い酸素透過率
- 独自のテクノロジーによる圧倒的な乾きにくさ
- 1dayだけでなく、2weekや1monthと比べても高水準の性能
- 独自のテクノロジーにより高含水なのに乾きにくい
- 表面がツルツルするためややはずしにくい
- 値段はやや高め
性能だけで見れば史上最高の1day。シリコンレンズ。UVカット機能がない、表面が滑りやすいなど弱点もありますが、それらを補ってあまりある高いスペックを持っています。
ワンデーアキュビュートゥルーアイ
- 世界初のシリコン性1day
- 118Dk/Lという高い酸素透過率
- 高酸素透過性・低含水で乾きや汚れに強い
- UVカット機能を完備
- 3種あるシリコンレンズでいちばん安い
- やや乾きに弱い
1dayの「アキュビュー」ではもっとも性能の高い製品。シリコーンハイドロゲルの1dayの中でももっとも安いのも魅力の一つ。
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マイデー
- 100Dk/Lという高い酸素透過率
- 酸素透過性だけでなく乾きにくさや付け心地も重視(バランスがいい)
- UVカット機能を完備
- 値段はやや高め
非常にバランスのとれたシリコンレンズ。上で紹介したプロクリアワンデーの改良品とも呼べるクーパービジョン製品です。
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2week
バイオフィニティ
- 160Dk/Lという高い酸素透過率(2week最高クラス)
- 従来のシリコーンより親水性の高いシリコーンマクロモノマー採用(乾きにくい)
- 硬めの製品が多いシリコンレンズの中でも付け心地がいい
- 表面がツルツルするためややはずしにくい
個人的に2weekではいちばんおすすめの製品。酸素透過率がかなり高いのに付け心地が悪くない、珍しい製品。むしろ付け心地はかなりいい部類に入る。
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エアオプティクスアクア
- 138という高い酸素透過率
- 高性能のわりに低価格
- プラズマ加工により汚れに強い
- 硬い
値段のわりに高いスペックを持つが、ちょっと硬め。シンプルなシリコンレンズ。
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アキュビューオアシス
- 147Dk/Lという高い酸素透過率
- 「アキュビュー」では単体での性能が最もいい製品
- 付け心地が良い
- UVカット機能を完備
三種類ある2weekの「アキュビュー」でもっとも性能の良い製品。性能はバイオフィニティに負けず劣らず。酸素透過率・乾きへの耐性という点で負け、UVカット完備という点で勝る。
1month
エアリーワンマンス
- Dk/L180。全ソフトコンタクトレンズでもっとも高い値
- 表面プラズマコーティングにより脂質により汚れにも強い
- UVカット機能を完備
- 含水率が低く、硬い
- 1ヶ月なのでより丁寧なケアが必要
性能的には全ソフトコンタクトレンズ中最高といっても良いレベル。ただし硬い。1ヶ月続けて使うレンズなので、ケアをしっかりしないと少しず汚れが付着して性能が下がっていく。
エアオプティクスEXアクア
- Dk/L175という高い酸素透過率
- 表面プラズマコーティングにより脂質により汚れにも強い
- 含水率が低く、硬い
- やや高い
基本的にはエアリーワンマンスに似た製品。エアリーワンマンスとどちらがいいかという問題については意見が分かれる。
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さらに負担を軽くしたいなら……
上記した負担の少ないソフトレンズを使うこと以外でさらに目にかかる負担を少なくしたいなら、ハードコンタクトレンズに移行するという手段もあります。
多くの方が勘違いしていらっしゃいますが、基本的ハードレンズの方がソフトレンズより乾きにくく酸素を通しやすいので、眼にかかる負担は少ないです。
ただ、その分付け心地のゴロゴロ感があったり、激しいスポーツをしたりするとはずれてしまったりというデメリットもあります。
こちらのページでより詳しい比較を行なっていますので参照してみてください。