コンタクトレンズによる目のトラブルの原因と割合

円グラフと棒グラフ

今日、眼科があまりにも暇だったのでコンタクトレンズに関する書籍を読んでいたら、眼傷害の原因の割合を示したグラフが出てきました。

2003年に発売された本だったのでデータとしてはかなり古いですが、書かれている項目と数値を見る限り、今でも充分に参考にできるデータです。興味がある方は、参考にしてみてください。

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コンタクトレンズによる目のトラブルの原因と割合

コンタクトレンズによる目のトラブルの原因と割合は、以下の通りです。

27.4%:長時間装用
23.0%:レンズの汚れ
14.5%:定期検査が不十分
14.3%:アレルギー
13.1%:ドライアイ
12.3%:不適切な使用
9.7%:洗浄不良

上にも書いた通り2003年のデータですが、私が思いつく限りの原因がここには出ています。きっと、今同じ統計を行なっても同じような結果になるとでしょう。たしかに12年前と比べると現代のレンズはだいぶ質がよくなっていますが、使っている人の意識は変わっていませんからね。正直なところ、トラブルが発生する可能性が高い使い方をしている方が大多数です。

上の項目について、1つずつ簡単に説明していきます。

長時間装用

正直、これが一番高いパーセンテージだったのは意外でした。自分の推測では、二番目のレンズの汚れが、目のトラブルの一番の原因だと思っていました。

コンタクトレンズの長時間装用は、目に大きな負担をかけることになります。レンズに汚れが蓄積してくると乾きやすくもなりますし、付け心地も悪くなります。また、眼が酸素不足の状態が長続きすると、眼の細胞の死滅が促進する原因にもなります。コンタクトレンズを付ける時間は、短いに越したことはありません。

レンズの長時間装用と眼の細胞の関係については、以下の記事でまとめています。付ける時間が長いという自覚がある方には、ぜひ読んでいただきたいですね。

コンタクトレンズの長時間装用……何が問題?

レンズの汚れ

上にも書いた通り、レンズが汚れると乾きやすくなり、付け心地も悪くなります。また、アレルギー症状が発生する確率も高まります。眼の健康を考えるなら、1dayのコンタクトレンズがオススメです。ケアの必要もありませんし、レンズの汚れを次の日に持ち越すこともありません。

定期検査が不充分

眼科でちゃんと定期検査を行なっていれば早期発見でき、簡単な治療で済むものが、治療が遅れたことにより一大事になるということがたまにあります。

この項目は、ネットの普及の関係上、当時よりも今の方が高い割合になっているでしょう。ネットでコンタクトレンズを購入する方には、なるべく、自発的な定期検査に来てほしいものです。

アレルギー

上に、レンズの汚れがアレルギーを引き起こすと書きましたが、その逆もあります。つまり、なんらかのアレルギー症状が出ていると涙に含まれる分泌物の量が増え、それが原因でコンタクトレンズが汚れる、ということです。花粉症シーズンなどがその典型ですね。

アレルギー症状とレンズの汚れは相互に助長しあうので厄介です。つまり、レンズが汚れ、アレルギー症状が出て、そのせいでレンズがさらに汚れ、またアレルギーが、といった具合に。どこかでこのループを断ち切らないと、症状は悪化していく一方です。

ドライアイ

ドライアイはレンズの乾きを促進させます。コンタクトレンズはもともと人体にとって異物でしかありませんが、乾いたレンズとなると、その異物感は一層強くなります。

なるべく乾きに強いレンズを使う、点眼する、意識的にまばたきを増やすなど、対策するすべがまったくないわけではありません。対策法については以下の記事で紹介しています。

コンタクトレンズが乾く時の対策法

不適切な使用

この項目は、私はもう少し割合が高いものだと思っていました。コンタクトレンズの不適切な使用とは、レンズごとに決められた使用日数を超えて使っている、合わない洗浄液を使っている、家族や友人とレンズの貸し借りをしている、などです。

自分で少し でも疑わしいと思うことがあれば、医学的観点からするとNGである可能性があるので、修正しましょう。「今のところ大丈夫だから大丈夫」は宛になりません。

洗浄不良

これは特に説明する必要もないかもしれませんね。レンズのケア不足は、目のトラブルの発生率を高めます。きちんとケア用品の説明書等を読んで、書かれている通りに行ないましょう。ケアをするのが面倒であれば、1dayに。それが難しいのであれば、やっぱり、ちゃんとケアを行なうしかありません。

各レンズタイプごとの目のトラブルの発生率

せっかくなので、各レンズタイプごとに目のトラブルの発生率が高い順に並べてみます。なお、こちらは何かの書籍から引っ張ってきたものではなく、一般的に言われているものです。そのため、パーセンテージは記載していません。

  1. 従来型ソフト(使い捨てでないソフトコンタクトレンズ)
  2. 1ヶ月使い捨て
  3. 2週間使い捨て
  4. ハードコンタクトレンズ
  5. 1日使い捨て

一番目のトラブルの発生率が高い従来型ソフトは、今ではユーザーがとても少なくなったため、知らないという方も多いかもしれませんね。コスト的にはソフトの中で最安値ですが、やっぱり1枚のレンズを長く使うので、あまり健康的とは言えません。

その理屈で行けばハードももう少しトラブル発生率が高そうに思えますが、ハードは水分を含んでいない分汚れへの耐性があるので、また話が少し違ってきます。ハードは比較的目に良い方のレンズタイプです。

目のトラブルの発生率が最も低いのは、やはり1日で捨てられる分1dayタイプです。ユーザー数が最も多いのもこのタイプですね。コストが高いのがネックですが、目の健康を考えるなら、なるべく使っていただきたいレンズタイプです。

ちなみに、ソフトコンタクトレンズは他にも1年タイプや3ヶ月タイプといったものがありますが、これらはあまりメジャーではないためリストには加えていません。1年タイプや1ヶ月タイプのレンズを作っている大手メーカーは少なく、だいたいは中小のメーカーが作っているので、レンズの質的の低いものが多い印象を受けます。つまり、あまりオススメできないということです。

まとめ

目のトラブルの発生を避けるには、可能な限り1dayにすることをオススメします。1dayは他に比べるとやはり値段が張りますが、清潔であることや、取り扱いが楽であることなど、値段に見合ったさまざまなメリットがあります。最近では、ネット通販を利用すれば、一般販売店よりもだいぶ安い値段で買えるようにもなりました。

一応、以下に1dayのランキングページへのリンクを張っておきます。このページでは、1dayを性能だけでなくさまざまな項目でランキングし、まとめています。

おすすめコンタクトレンズ -1day編-

1dayが値段的に厳しいという場合は、必然的に、2weekやハードコンタクトレンズなど、洗って使用するレンズを使うことになります。これらのレンズは、汚れの関係上どうしても1dayよりトラブルが発生しやすいので、しっかりとケアをする、決められた日数は絶対にオーバーしないように守るなどして、正しい使用方法を守りましょう。

ソフトの中で最もトラブルの発生率が低い2weekのランキングは、以下のページにまとめています。

おすすめコンタクトレンズランキング -2week編-