カラコンとサークルレンズって何が違うの?

考える女性

色の付いたコンタクトレンズは、カラーコンタクトレンズ(カラコン)とサークルレンズの2つに分けることができます。

コンタクトレンズにあまり詳しくない方や、色付きのレンズを使用しない男性の方などは、そもそもサークルレンズなどというレンズがあることを知らないかもしれません。

もしくは、実際にカラコンやサークルレンズを使っていても、いまいち違いがわからないという方も……。

そこで今回は、カラコンとサークルレンズの違いについて書いてみようと思います。

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役割の違い

カラコンとサークルレンズのもっと大きな違いは、役割です。

カラコンとは「瞳そのものの色を変えるためのレンズ」で、
サークルレンズはどちらかと言うと、「目をくっきりと見せるためのレンズです。

よく、コスプレイヤーの方やヴィジュアル系バンドの人の目が赤かったり青かったりしますが、あのように瞳の色が大きく変わるものはすべてカラコンです。カラコンはサークルレンズと違い瞳の色を変えるので、カラコンを付けているかどうかはその人の目を見ればすぐわかります。自然では有り得ない色をしているわけですからね。

また、カラコンは色のバリエーションが非常に豊富です。レッド、ブルー、イエロー、グリーンなど、普通に思いつくような色はすべて揃っていると考えていいでしょう。もちろん、ブラウンやブラックがベースになった控えめなカラコンも存在しますが、基本的には派手なものが多いです。

一方、サークルレンズは全体的に色調が薄めです。主な色はブラウン、ブラック、グレーで、カラコンに比べると色のバリエーションは非常に少ないです。サークルレンズの役割は瞳の色を変えるのではなく、瞳をはっきりさせたり、少し大きくしたりするために使われます。カラコンに比べ遥かに見た目が自然なので、付けていることをバレたくない方が使うことが多いです。

目にある程度の奇抜さをもたらしたいらカラコン、会社にも付けていける範囲内で目にオシャレをしたいなら、サークルレンズを選択するといいでしょう。

信頼性の違い

カラコンとサークルレンズ。どちらの方が信頼性が高いかと問われれば微妙なところですが、個人的には、サークルレンズの方が信頼できる製品が多いと思ってます。

ただ、ここで勘違いして欲しくないのは、カラコンとサークルレンズのあいだに製品としての大きな差があるわけではないということ。サークルレンズの方が酸素の通りが良かったり乾きに強かったりするわけではないということです。性能差は正直どっこいどっこいです。

では、なぜサークルレンズの方が信頼性が高いのかというと、その理由として、世界的大手コンタクトレンズメーカーはカラコンを作っていないことが挙げられます。

たとえばコンタクトレンズ世界シェア1位のジョンソンエンドジョンソンは「ディファイン」という製品を作っていますが、これはサークルレンズです。カラコンは作っていません。2位のアルコンが作っている「ナチュレール」も、サークルレンズに分類されます。

しかし、大手メーカーがほとんど作ってないにも関わらず、カラコンの種類はものすごく多いです。これらカラコンを作っているのは、ほとんどが台湾や韓国に拠点を置く中小のメーカーです。

そういった事実を踏まえると、やっぱりカラコンよりサークルレンズの方が信頼性が高そうに思えてしまいますね。世界的大手メーカーが作っているカラコンなら信頼が持てますが、そもそもそういったメーカーはほとんどカラコンを作っていませんからね。

ちなみに、私が働いている眼科で取扱っているカラコンは以下の通りです。

大手一般販売店で取扱われているカラコンの一覧と大差ないですね。

眼科も販売店も、質が低かったり怪しかったりする製品はまず自分のところに置こうと思いません。眼科や販売店に置かれている分、これらの製品はまだ大丈夫といったところでしょうか。なんだか嫌な言い方になってしまいましたが……。

ちなみに私がオススメマークを付けた「フレッシュルックデイリーズ」は、コンタクトレンズ世界シェア2位の世界的大手、アルコンが製造・販売しているカラコンです。レンズの質はもちろん、色味も良いので、個人的にオススメですね。

まとめとして

眼科の人間という立場から言うなら、色付きレンズを使うのであれば、なるべくジョンソン・エンド・ジョンソンやボシュロム、シードのような大手メーカーが出しているサークルレンズをお勧めしたいところですね。

カラコンなら眼科や一般販売店で取り扱いがあるものが良いでしょう。種類は限られてしまいますが、安心面における確実性は高まります。

サークルレンズやカラコンに限らず、コンタクトレンズの質の良し悪しは、その業界に携わる人間にとっても線引きが難しいところです。自分で判断が難しかったら、医療機関や販売店の判断基準に合わせると良いでしょう。