カラコン(サークルレンズ)とコンセプトワンステップは、一般的に相性が悪いと言われています。どうしてでしょうか。
コンセプトワンステップって?
そもそもコンセプトワンステップって何? という方のために一応説明しておくと、付け置きタイプ(過酸化酸素水)の洗浄液です。物は下の画像を参照。
ケースにレンズをセットして、洗浄液と中和剤を入れて6時間放置、というタイプの洗浄液です。
カラコンとの相性の悪さは、コンセプトワンステップの消毒力が原因?
コンセプトワンステップは、いくつかある付け置きタイプの洗浄液の中でも、特に消毒力が高いと言われています。そのため、普通のレンズ(色の付いていないレンズ)を洗う分にはかなりの洗浄効果が期待できるのですが、カラコンを洗浄する際にはむしろその強力な消毒力がデメリットとして働いてしまうこともあるようです
これについてはメーカー側も認めているようで、実際にコンセプトワンステップの箱の裏側にも「虹彩付きソフトレンズ(レンズの虹彩部分に着色しているカラーレンズ)には使用できません」との表記があります。
カラコンは通常タイプのレンズに比べどうしても質的に劣ります。きっとカラコンのレンズでは、コンセプトワンステップの強力な消毒力に耐えられないのでしょう。コンセプトワンステップで何度も繰り返してカラコンを洗えば、レンズが痛み、最悪の場合色素がしみ出してくるということに繋がるかもしれません。
カラコンにはコンセプトワンステップよりもクリアケア
コンセプトワンステップとカラコンの相性はよくありませんが、同じ付け起きタイプの洗浄液である「エーオーセプトクリアケア」はどうかと言うと、メーカーによっては大丈夫なようです。つまりは、使ってOKのメーカーもあれば、NGなメーカーもあると。うーん、何とも微妙な感じですね。
ちなみに私が眼科で患者さんからカラコンのケアの方法について尋ねられた場合どう答えているかというと、「カラコンを洗浄するならこすり洗いタイプがいいです」の一択です。こすり洗いなら、液がどうとかメーカーがどうとか細かいことを気にする必要はありませんからね。
ちなみにどのメーカーのカラコンならクリアケアを使っていいの?
これについては私も前から少し気になっていたので、クリアケアを製造しているメーカーとカラコンを製造しているメーカーにそれぞれ電話で尋ねてみました。各メーカーの返答は以下の通り。
クリアケアのメーカー「詳しいことはカラコンのメーカーさんに聞いてみてください」
カラコンのメーカー「詳しいことはクリアケアのメーカーさんに聞いてみてください」
…。
一応、「そっちにかけても同じことを返されたんですが」とささやかな反論をしてみても、向こうの対応は変わりませんでした。「詳しいことはカラコンのメーカーさんに尋ねてください(怒りマーク)」的な。
…。
どちらも、電話に出たのは若い感じの男性の方でしたね。
これが彼らの実力不足によるものなのか、それともメーカー自体も把握できていないのか、ちょっと詳しいことはわかりませんが、後者だとしたら困りますよね。
何を信用していいのかわからなくなる。
レンズのメーカーも洗浄液のメーカーも、企業理念として「お客様第に満足していただける云々」みたいなことを謳っていますが、こういう風にはぐらかされちゃうと、その理念が果たしてどれだけ信用できる物なのか、どれだけユーザーのことをちゃんと考えてくれているのかがちょっとわかりませんね。
以上のことを踏まえると、やっぱりカラコンにはこすり洗いタイプの洗浄液を使った方が良さそうですね。
ちなみに
こすり洗いタイプの洗浄液なら、こちらの「コンプリート クリアコンフォート」がおすすめ。
こすり洗いタイプの中ではだいぶ高い洗浄力が期待できるものになります。
ただ、こすり洗いタイプの善し悪しを左右するのは用品の質よりも方法の質なので、しっかりこすり洗いができているなら「オプティフリー」や「レニュー」などでも正直全然構わないと思います。
参考リンク
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