ソフトコンタクトレンズには長期タイプと使い捨てタイプがあり、使い捨てタイプの中にも、「1day」と「2week」と「1month」という3種類のタイプがあります。
この記事では、数あるレンズタイプの中でも特に使い捨てコンタクトレンズに注目して、各レンズの特徴と、それらがどのような方にオススメかをまとめています。
1day
まずはシェア率が最も高い1dayから。
1dayのコンタクトレンズには以下のような特徴があります。
毎日新しいレンズと交換する必要がある
1dayは汚れや変形への耐性が弱く、1日で汚れきってしまいます。しかし次の日にはまた新しいものを開けるので、使い捨てレンズの中で最も清潔で、安全です。
最もコストがかかる
1dayは全てのコンタクトレンズの中で最もコストがかかります。製品によって多少の差異はありますが、だいたい2weekや1monthの3倍程度です。ただし、これはあくまで毎日コンタクトレンズを使用した場合の話です。週に1、2回程度しか使わないのであれば、逆に1dayの方がコストを抑えられます。
レンズ1枚辺りの価格が低い
これは1day使い捨てコンタクトレンズにとっての大きなメリットです。1dayの1枚辺りの値段を算出すると、だいたい100円程度になるので、もしトラブルが発生してコンタクトレンズを捨てなければいけなくなっても、損失を抑えることができます。
何日レンズを付けたかを気にする必要がない
「あれ、今日コンタクト付けて何日目だっけ」というのは、2weekではよくあることです。使用期限が切れたものを長く使用していると、感染症や角膜障害などのトラブルが発生する可能性が高まります。
どんな人にオススメ?
- ある決まった時にしかコンタクトを使う予定のない人
- できるだけ手間をかけたくない人
- めんどくさがり屋の人
- ものをすぐなくしてしまう人
- コンタクトレンズ初心者
- お子様
代表的なレンズ
2week
2weekコンタクトレンズには以下のような特徴があります。
1枚のレンズを繰り返して2週間使う
1dayよりも汚れや破損に対する耐久性があるので、同じコンタクトレンズを2週間繰り返し使うことができます。ただし、「2週間使える」というのは、「2週間ずっと付けっぱなしにしていられる」という意味ではありません。きちんと寝る前には外し、専用のケア用品でしっかりケアしてください。
1dayに比べて経済的
コンタクトレンズを毎日使う人の場合、2weekの方が1dayよりコストを抑えられます。これは1dayの項にも書きましたが、毎日コンタクトレンズを使う場合、だいたい3分の1程度の値段で済ませられます。ケア用品の値段を加味しても、2weekの方が安いです。
ケアが必要
専用のケア用品で毎日洗わなければいけません。 ケア用品には「つけ置きタイプ」と、「すすぎ洗いタイプ」の2種類があります。
種類が豊富
2weekは使い捨てコンタクトレンズの中で最も種類が豊富です。乱視用、遠近両用、サークルレンズなど、さまざまな種類から自分にあったものを選ぶことができます。
どんな人にオススメ?
- コストを抑えたい人
- レンズを毎日使う人
- 強度近視や強度乱視、遠視+乱視などの人
代表的なレンズ
1month
1monthコンタクトレンズには以下のような特徴があります。
1枚のレンズを1ヶ月間繰り返して使う
寝る前に外し、ケアをしっかりと行なう。これは2weekと同じですね。
酸素透過率が高い
1monthの酸素透過性は1dayや2weekとに比べ高いです。ただし、酸素透過性はコンタクトレンズの汚れとも関係が深いので、日にちが経ってくると少しずつ低下していきます。
1dayに比べて経済的
これは2weekと同じですね。毎日使用するなら1monthの方がコストが低いです。2weekと1monthでは、物にもよりますが、だいたい同じくらいの値段になります。
ケアが必要
ケアに関しても2weekと同じですね。「付けおきタイプ」「すすぎ洗いタイプ」のケア用品できちんと洗浄しましょう。
何日使用したかが2weekに比べてわかりやすい。
1monthは一ヶ月使用できます。つまり、使用し始めた時期を「月初め」「月半ば」「月末」などといった風に記憶しておけば、「このレンズはいつまで使えるのか」のおおよその目安になります。
種類が少ない。
1monthは、1day、2weekに比べるとレンズの種類が限られます。また、乱視用、遠近両用、サークルレンズもありません。雑貨屋さんなどでは1ヶ月使えるカラコンも売っているようですが、性能的に、眼科ではまず取扱われないものです。正直あまりオススメできません。
どんな人にオススメ?
- コストを抑えたい人
- 2weekの使用期限をよくオーバーしてしまう人(もちろん、1monthをオーバーしてしまったら元も子もありません)
代表的なレンズ
まとめ
3種類の使い捨てレンズの特徴が、なんとなく掴めたでしょうか?
清潔感、コスト、種類、どの要素に自分が重点を置くかで、どのコンタクトレンズが自分にとってベストかは変わってきます。
眼の健康を考える上でいちばんおすすめなのは1dayです。
使い回しができるコンタクトレンズの不適切な使い方(ケア不足、期限を超過しての使用など)は結膜炎などの眼のトラブルの原因になります。その点、1dayは毎朝新しいものを装用できるので、トラブルが生じる可能性はだいぶ低いです。
しかし1dayは毎日使用しているとコストが嵩みますし、2week、1monthに比べると酸素透過性が低いものが多いです。それらの点を重視したい方は2weekや1monthを選びましょう。
私の見解では、2weekと1monthのあいだでの優劣はさほどないように思います。
ただ、1monthは1枚のより長く使う分徹底的なケアを行なわなければいけません。
3つのタイプそれぞれにメリットとデメリットがあるため、どれが1番いいと断定することはできません。種類のレンズの特徴をよく理解して、最も自分にあったものを使用するようにしましょう。
各種使い捨てコンタクトレンズは、以下の記事でまとめています。