コンタクトレンズのデータの見方

コンタクトレンズのデータ入力

コンタクトレンズの処方箋には色々なデータが書かれています。

BC、POWER、DIA、などなど。

コンタクトレンズを買うならネット通販が便利ですが、ネット通販で買う場合はこれらのデータの見方がわからないといけません。自分で入力する必要がありますからね。

そこでこの記事では、コンタクトレンズ処方箋のデータの見方と意味について解説してみようと思います。これからネット通販を使ってコンタクトレンズを買おうとしている方は、参考にしてみてください。

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コンタクトレンズのデータの種類(必須)

コンタクトレンズ処方箋にはさまざまなデータが書かれていますが、このうち絶対必要なデータは「BC」「D」「DIA」の3つだけです。それぞれのデータがどのような意味を持つか、確認してみましょう。

BC(ベースカーブ)

BCは「base curve(ベースカーブ)」の略で、コンタクトレンズを横から見た時の曲がり具合を表すデータです。この値が小さいほどカーブがきつくなり、逆に大きいほどレンズ形状は扁平になります。単位はミリメートルです。

ハードコンタクトレンズは、レンズの形状が角膜の形状にぴったり合っていないといけないので0.05ピッチ(刻み幅)で細かくカーブが用意されていますが、ソフトコンタクトレンズの場合は多少カーブが合っていなくても対応できるので、だいたい1つのレンズに1カーブしか用意されていません。

ワンデーピュア  :BC8.80
プロクリアワンデー:BC8.70
バイオフィニティ :BC8.60

このように、各レンズにつき1カーブしかありません。

しかし、ジョンソンエンドジョンソンの「アキュビュー」だけは例外で、ほとんどのレンズに2つずつカーブが用意されています。

ワンデーアキュビューモイスト:BC8.50 / 9.00
アキュビューオアシス    :BC8.40 / 8.80

目の形状は人それぞれです。2カーブあるということはそれだけ幅広く対応できるということになります。

表記によっては小数点第2位が省略されていることもある(8.70ではなく8.7といった風に)ので注意しましょう。まあ、あまり関係ありませんけどね。

D(度数)

Dは「dioptre(ディオプトリ)」の略で、度数の強さを表すデータです。表記によっては「S」や「POWER」とも表記されることもあります。

コンタクトレンズだけでなく、眼鏡などレンズの度数は、プラスかマイナスが付いた小数点第二位までの数値で表されます。遠視の人はプラス、近視の人はマイナスです。符号の後の数値が大きければ大きいほどレンズの度数が強いということになります。

しかし、プラスだから強い、マイナスだから弱いというものではありません。0からどれだけ離れているかで度数の強さが決まります。

どのレンズも0.25ピッチで度数が定められていますが、ソフトコンタクトレンズの場合、度数が6.00を超えると刻み幅が0.50になります。これは、6.00以上の強い度数になると、0.25程度の些細な度数を動かしただけでは見え方があまり変わらないからです。

遠くを見やすくするレンズは凹レンズと呼ばれ、符号はマイナスです。

近くを見やすくするレンズは凸レンズと呼ばれ、符号はプラスです。

DIA(レンズ直径)

DIAは「diameter(ダイアメーター)」の略で、レンズ直径の大きさを表すデータです。単位はミリメートルで、「SIZE」と表記されることもあります。

レンズ直径はソフトかハードかで大きく変わります。ソフトは14.00m程度、ハードはだいたい9.0mm程度です。これも小数点や小数点以下の数値が一部省略されていることもあるので注意しましょう。

BCと同様、ハードコンタクトレンズは同じレンズでも複数のサイズが用意されていますが、ソフトコンタクトレンズは基本的に一つのレンズにつき1サイズです。1~2年使える長期タイプのものや、使い捨てタイプでもシードの「2ウィークピュア」などは2つ以上のサイズが用意されています。

コンタクトレンズのデータの種類(人によっては必要)

上ではBC、D、DIAなど必須データについてまとめました。普通のレンズを使う分にはそれら3つだけ把握できていれば充分ですが、乱視用や遠近両用のコンタクトレンズを使っている人は、以下のデータ入力も必要になります。

C(乱視度数/円柱度数)

Cは「Cylindrical(シリンドリカル)」という単語の略で、乱視の度数の強さを表すデータです。

符号はマイナスのみで、近視や遠視の度数と同様、「-1.75」などという風に表記されます。遠視用(プラス)のコンタクトレンズを使っている人も、乱視度数はマイナスになります。

乱視度数は近視や遠視の度数と違い、度数の限界値が低く、刻み幅は0.50です。また、弱い乱視はコンタクトレンズを付けるだけで打ち消されるので、乱視度数の最低値は-0.75からです。そこから-0.50 ピッチで上がっていきます。

眼鏡の場合はもっと細かく値を設定することができますが、コンタクトレンズではできません。なお、ハードコンタクトレンズは付けるだけでほとんど乱視を打ち消してくれるので、特別な製品でない限り、乱視の度数というものが用意されていません。

AX(乱視軸)

AXは「axis(アクシス)」という単語の略で、乱視の軸(角度)を表すデータです。乱視とは物が二重にぶれてみえる現象ですが、ぶれが生じる角度は人によって異なります。AXはその角度を示したデータです。「180°」「90°」というように表記されます。

ソフトコンタクトレンズ(特に使い捨てコンタクトレンズ)の乱視軸は限られており、10°から180°までの全ての軸度が用意されているわけではありません。

水平方向や垂直方向の乱視を持っている人が多いので180°や90°付近の軸度は用意がありますが、斜め方向(45°など)の乱視軸を用意しているメーカーは非常に限られます。

斜め方向の乱視を持っている人は少数なので、その少数のために斜めの乱視軸を用意するのはあまり効率的でないという判断があるからですね。ひどい話です。

なお、乱視軸も表記によっては「°」の記号が省略されている場合があるので注意が必要です。

ADD(加入度)

ADDとは「addtion(アディション)」という単語の略で、加入度(近くを見やすくするための度数の強さ)を表すデータです。これは遠近両用コンタクトレンズにのみ用いられます。

遠近両用コンタクトレンズは、特殊な設計により、遠くを見た時と近くを見た時とでコンタクトレンズの度数が変わるように設計されています。

老視が始まると、普通のコンタクトレンズ(遠くを見やすくするコンタクトレンズ)を付けると近くが見づらくなってしまいます。しかし、加入度が入っているコンタクトレンズだと、近くを見る時だけ加入度分の度数が下がるので、遠くも近くも見えるという、まさに「両用」が実現できるようになります。

遠くを見やすくするレンズはマイナスレンズなので、近くを見やすくするためにはその逆で、プラスレンズというものを使います。ADDは「+0.75」や「+1.50」のように表記され、マイナスはありません。

理論上、「+0.75」の加入度というのは、近くを見る時だけ+0.75の老眼鏡をかけた状態と同等ということになります。もちろん、コンタクトレンズの上に老眼鏡をかけるのと2枚のコンタクトレンズの中に2つの度数が共存しているのとではまったく訳が違うので、これはあくまで理論上の話になります。

コンタクトレンズのデータの見方まとめ

以上がコンタクトレンズのデータの見方になります。複雑そうに見えますが、普通の近視用のレンズを使っている人の場合なんかは必要な項目が3つしかないので、意外と簡単ですよね。乱視用や遠近両用を使っている方でも、必要項目は4~5つだけです。

もちろん、これらのデータは処方箋だけでなく、レンズのパッケージを見ることでも確認することができます。この記事でまとめたそれぞれの項目に該当しそうな数値を、パッケージの中から探してみてください。

さて、この記事はネット通販でコンタクトレンズを購入する予定がある方のために用意した記事です。このサイトでもオススメのネット通販ショップをランキング形式で紹介しているので、よかったらそちらも参考にしてみてください。

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