コンタクトレンズの理想的な装用時間とは?

時計と男性

私は眼科で、いつも患者さんに次のようなことを確認するようにしています。

「普段、だいたい何時から何時くらいまでコンタクトレンズを付けていますか?」

「週何日くらいコンタクトレンズを付けますか?」

皆さんが眼科に行った時にも、検査員からこのような質問を受けたことがあるのではないでしょうか。

私たち眼科検査員が上のような質問をし、必要があれば注意を促すのは、ソフトレンズとハードレンズによってそれぞれ指定されている装用時間を皆さんに守ってもらいたいからです。

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そもそも装用時間って何?

字面からおおよそ想像できると思いますが、装用時間というのは、コンタクトを連続して付けている時間のことです。

朝8時にコンタクトを付け、夜の8時にコンタクトをはずしたら、その日の装用時間は12時間ということになります。

ちなみに、ハードとソフトの2つのコンタクトレンズでは、理想的な装用時間は異なっています。

ソフトコンタクトレンズ:おおよそ12時間
ハードコンタクトレンズ:おおよそ14時間

こうして見てみると、ハードの方が長く付けていられるということは一目瞭然ですね。
(その理由につきましては、別記事で詳しく説明させていただきます)

誤解を招かないためにあらかじめ話しておきますが、コンタクトレンズの装用時間というものは「絶対に守らなければいけない」というものではありません。

ソフトコンタクトレンズに関して言えば、酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材のレンズとそうでないレンズの装用時間が同じというのもおかしな話ですからね。装用時間はあくまで目安でしかないんです。

もちろん、上記の時間を守れるに越したことはないのですが、お仕事をしている方や、学校に行った後にアルバイトをしている学生さんなどは、どうしても12時間という時間制限は短いと思います。「12時間が限度です」なんて言われても「いやいやそんなの無理だから」と思ってしまう人も多いと思います。

実際、眼科にやってくるコンタクト使用者の6割以上の方が、理想とされている装用時間をオーバーしてコンタクトレンズを付けています。稀ですが、付けたまま寝てしまっている人もいます。

レンズの長時間装用もそうですが、付けたまま寝るのは目のトラブルを招く可能性が非常に高いので絶対にやめましょう。

念のためここで今一度確認させていただきますが、コンタクトレンズは高度管理医療機器です。あくまで医療のための機器であって、扱い方次第ではさまざまな問題を引き起こす可能性があるものです。

コンタクトレンズは便利な道具ですが、その分、自覚のないところでさまざまな危機を呼び起こす可能性があるものだということをきちんと頭の中に入れておきましょう。

長時間装用が危険なのはわかった。でも、装用時間を短縮するのが難しい

上にもちらっと書きましたが、コンタクトレンズを毎日長時間使う予定があり、どうしてもその予定が崩せないという方もいらっしゃるかと思います。

そのような方は、ハードレンズを検討してみるのつの手かもしれません。ハードレンズはソフトレンズに比べて目にかかる負担が少ないため、装用時間も14時間程度と少し長くなっています。

コンタクトレンズのソフトとハードの違いって?

あるいは、より性能のいいレンズを使うのも手ですね。長時間装用の何が悪いかというと、眼が乾くことと、眼が乾くことによって引き起こされる角膜の酸素不足がよくないのです。普通、酸素は涙に乗って角膜に運ばれるので、乾いたレンズを付けているとどうしても角膜が酸素不足になってしまうんですね。

レンズの乾きは装用時間に比例してどんどん強くなっていきます。対処法と致しましては、まばたきを意識的に行なって瞳を潤すか、レンズ中でも使用できる目薬をさすか、うるおい性能を持ったレンズを装用することでいくらか改善することができます。

目薬は、涙に近い成分のものがいいですね。どこでも買える「ソフトサンティア」などががオススメです。

コンタクトレンズですと、保湿性能が高いのは「プロクリアワンデー」「バイオトゥルーワンデー」「バイオフィニティ」「エアオプティクスアクア」などが挙げられます。

上に書いた手段以外の対処法ですと、あとは、1週間の中に眼鏡の日を何日か設けるのものいいかもしれません。

眼科に来る患者さんには、「コンタクトしか使わないので眼鏡はいらない」などと言って眼鏡を作ろうとしない患者さんもいらっしゃいましたが、コンタクトレンズは眼鏡の代用品ではありません。目に傷ができるなどしてコンタクトを付けられなくなった場合、眼鏡はどうしても必要になります。

コンタクトレンズを使っている方でも、眼鏡は必須アイテムです。眼科にもよるでしょうが、場所によっては、眼鏡を持っていないとコンタクトレンズを処方してくれないところだってあります。

コンタクトレンズの装用時間まとめ

コンタクトレンズの装用時間は、短ければ短いほど眼にとっては健康的です。

装用時間が12時間をオーバーしてしまう方でも、朝はなるべく家を出る直前にレンズを付け、帰って来たら真っ先にコンタクトレンズ外す、などといった心がけをするだけで、目にかかる負担をだいぶ減らすことができます。

もちろん、12時間以内でちゃんとレンズをはずせている方も、「12時間以内だからオーケー」ではなく、できればさらなる装用時間の短縮を図ってみてください。

また、週に1、2日くらいは、コンタクトを付けない日を作ってあげるのもいいでしょう

日頃からこういった心がけをするだけで、コンタクトレンズの長時間装用が呼び起こす恐ろしい症状を未然に防ぐことができます。